新幹線にペットを持ち込みする時の料金やルールを分かりやすく解説

新幹線のトリセツをご利用いただきありがとうございます。

今回は、新幹線にペットを持ち込みする時の料金やルールのお話です。

ペットを飼っていると、一緒に連れて新幹線に乗るようなこともあるでしょう。

しかし、初めてですと、分からないこともあるはずです。新幹線のルール上、ペットを持ち込む時に料金が発生します。

他にも、よくある質問がこちらです。

  • 持ち込む時に料金はいくらかかるの?
  • 持ち込む時のルールはあるの?
  • 持ち込む時に良い方法はない?

このように、ペットと新幹線に乗る時に、事前に知っておいた方が良いことがたくさんあります。

今回は、上記のような質問をはじめ、新幹線にペットを持ち込む時の様々な疑問点に答えていきたいと思います。

まずは、新幹線に持ち込む時の料金から見ていきましょう。

ペット持ち込み時の料金は?

新幹線にペットを持ち込む時の料金は、ケース1個につき280円です。

新幹線では、ペットは「手回り品」として扱われ、ケースに入れることが必須条件となります。

ちなみに、ケースに入れば何匹入っても、ケース1個の料金でOK。

ただし、盲導犬や介助犬、聴導犬はこの限りでなく、使用者本人が同伴する場合は無料で持ち込めます。

では、手回り品きっぷは、どこで購入すれば良いでしょうか?

手回り品きっぷを購入する場所

手回り品きっぷは、JRの駅窓口、みどりの窓口などで購入します。

ペットを入れたケースを乗車駅の改札口などで提示し、駅員さんから「普通手回り品きっぷ」を購入してください。

続いて、持ち込みのルールを解説しますね。

ペット持ち込みのルール

新幹線にペットを持ち込む時には、下記のようにルールが設けられています。

■ルール

  • 持ち込み可能なペットの種類とサイズ
  • 持ち込み可能なキャリーサイズ
  • ペットを持ち込む時の座席
  • ペットの乗車位置

それでは順番に見ていきましょう。

持ち込みが可能なペットの種類とサイズ

持ち込めるペットは、子犬、猫、鳩、またはこれらに属する小動物で、猛獣やヘビの類は除きます。

ウサギなどもOKです。

ペットのサイズは、キャリーケースに入る大きさとなります。キャリーケースに入れば、基本的に何匹でもOKです。

しかし、次のような重量制限がありますので、注意してください。

持ち込み可能なキャリーサイズ

持ち込み可能なキャリーサイズはこちらです。

サイズ:長さ70センチ以内(縦・横・高さの合計が90センチ)

重量 :ケースと動物を合計した重さが10キロ以内

上記のサイズを守れないと、持ち込めませんので気を付けましょう。

ペットは全身が入るケースに入れてください。

JR西日本のサイトに、参考になる画像がありましたので載せておきます。

ペットを抱いたままや、バッグに入れた状態では持ち込めません。

また、ドッグスリングなど、布状で形態が固定しないものについては、全身が入っていても持ち込めないので注意が必要です。

ペットを持ち込む時の座席

ペットの種類とキャリーサイズの条件を満たしていれば、基本的に自由席か指定席かに関係なく新幹線に持ち込むことができます

ただし、自由席・指定席を問わず、ペット専用の座席を確保することは禁止されています。

ペットの乗車位置

ペットを持ち込むときは、キャリーケースをあなたの膝の上か足元に置くのが一般的です。

理由は、ペット専用の座席は認められていないため。

幅30cm以内のケースなら、普通車のテーブルに乗せることも可能です。

ですが、その場合は隣席の人に迷惑にならないように、窓際の座席を確保しましょう。

以上がペットを持ち込む時のル―ルです。

詳しくは、JR東海 きっぷのルール(手回り品)をご覧ください。

続いて、持ち込む時の注意点を紹介しますね。

ペット持ち込み時にNGなことは?

これまで紹介してきたペットの持ち込みのルールを守れば、基本的には問題はありません。

ただし、下記のような場合は、JR駅の係員の判断で乗車を拒否されることもあります。

  • 駅や車内でペットをケースから出す
  • ペットがあまりにも騒がしい
  • ペットの匂いが強烈過ぎる
  • 列車の混雑がひどい

つまり、他の乗客に著しく迷惑がかかる場合は、ペットの持ち込みを拒否されてしまうこともあるということですね。

ですから、新幹線にペットを持ち込む時は、ルールを守りながら、他の乗客に迷惑がかからないように、工夫する必要があります。

次に、ペットを持ち込む時にスムーズに乗車できるための、おすすめな方法を紹介したいと思います。

ペット持ち込み時におすすめな事前準備

こちらでは、あなたがペットを持ち込む時に、事前に準備しておくと良いものを紹介しています。

それがこちら。

■事前準備

  • 座席の位置を工夫する
  • ペット用アイテムを用意する
  • キャリーケースに慣れさせておく
  • 吠えないようにしつけておく
  • トイレを乗車前に済ませておく

ひとつずつ詳しく解説していきますね。

座席の位置を工夫する

ペットを持ち込むなら、デッキの直後の最前列の座席がおすすめです。

足元がやや広くてケースを置きやすい上に、ペットが騒ぎ出したらすぐにデッキへ避難できるからです。

また、「こだま」など各駅停車の新幹線列車は、時間帯によっては比較的空いていることが多いのでおすすめです。

ペット同伴であれば、時間がかかっても乗り通すのが選択肢の一つにもなるでしょう。

ただ、東海道新幹線以外の新幹線は、東京から遠ざかるほど輸送量が先細りする傾向が強いです。

ですから、各駅停車が途中駅で折り返し、その駅から準速達列車が各駅に停まる、というパターンが多くみられます。

この場合は乗り継ぎが必要です。

ペット用アイテムを用意する

ペット用アイテムを用意しておくと良いでしょう。

犬などの活発なペットは、騒いでしまうリスクも高くなります。

そういう時に、おもちゃや給水器、おやつなどのアイテムを用意し、そちらに集中力をそらせると効果的です。

キャリーケースに慣れさせておく

新幹線に乗る前に、ペットをキャリーケースに入れて慣れさせておくと良いです。

キャリーケース、キャリーバック、ゲージなどは、ペットにとって閉鎖された空間です。

ですから、普段はおとなしくても、急に閉じ込められパニックを起こす恐れがあります。

ペットをスムーズに持ち込むためにも、普段から一定の時間ケースに入れて慣れさせておくことが大切でしょう。

吠えないようにしつけておく

ペットは、吠えたり鳴かないように、しつけておきましょう

特に、吠えやすい犬は重要なポイントです。

ただ、しつけの行き届いた犬でも、特殊な環境では恐怖を覚えることがあるので、その点は意識しておいた方が良いでしょう。

トイレを乗車前に済ませておく

ペットのトイレは乗車前に済ませておきましょう

場合によっては、新幹線の車内でトイレをすると臭いが充満し、周りの乗客へ迷惑がかかることがあるからです。

ただし、それでも乗車中に我慢できなくなる可能性もあるでしょう。

そういう時のために、念のためにトイレシーツを数枚用意しておくことをおすすめします。

最後に、新幹線にペットを持ち込むときの他の質問も紹介しておきます。

新幹線のペット持ち込みに関するQ&A

新幹線にペットを持ち込む時に、これまで寄せられた以下の質問と答えを紹介したいと思います。

  • ペットカートは使用できる?
  • 持ち込めるペットの数に制限はある?
  • グリーン車やグランクラスにも持ち込める?
  • 多目的室はペットのために利用できるの?

順番に解説していきますね。

ペットカートは使用できる?

ペットカートまたはペットバギーは、ペット持ち込みのサイズの規定を超過するため、基本的に持ち込みは不可です。

ただし、フレームとケースを分離できるタイプの場合は、下記の条件を満たせば乗車できる可能性があります。

  1. ケースと車輪や手押し用の取っ手等が分離している
  2. ペットケースの制限の範囲内
  3. 車輪や手押し用の取っ手等ケース以外の部分が無料手回り品の制限の範囲内

ただし、上記の条件を満たした場合であっても、ケース以外の部分等に突起があるなど、他の乗客に迷惑や危害を及ぼすおそれがあると車掌が判断した場合は、持ち込みを拒否されることも!

心配でしたら、JRの駅窓口で確認してください。

持ち込めるペットの数に制限はある?

持ち込めるペットの数に明確な決まりはありません。

しかし、JRの規則ではペットそのものの数ではなく、手回り品が2個までと決められています。

ですから、2個のキャリーケースに入る数が上限となります。

グリーン車やグランクラスにも持ち込める?

「手回り品」としての条件を満たすペットであれば、グリーン車や、グランクラス車に持ち込んでもOKです。

ただし、普通車に比べてリラックスを求める乗客が多いので、なるべく遠慮したほうが良いでしょう。

多目的室はペットのために利用できるの?

基本的にペットのために利用することは控えた方が良いです。

なぜなら、「多目的室」とは、本来身体の不自由な乗客が優先的に利用できる個室だからです。

ただ、空いている場合は、健常者であっても、体調不良の場合などに多目的室を利用できます。

ですから、ペットが騒いでどうしようもない場合などは、車掌さんに申し出れば多目的室に案内してもらえる可能性はあるでしょう。

しかし、本来の使用目的とは異なるので、多目的室を必要とするお客さんが他に現れたら、譲ることも必要になるかもしれません。

その場合は、デッキでケースを抱いてペットをなだめるしかありません。

途中の駅で左右どちらの扉が開くのかを車掌さんに確認しておけば、ストレスはかなり改善されるはずです。

ちなみに、東海道新幹線の場合は11号車にありますが、他の新幹線でも原則として1編成に1箇所が設けられています。

東海道・山陽・九州新幹線では、特定の条件を満たす身体障害者に限り、多目的室の予約ができます。

それ以外の新幹線では、予約はできません。

最新情報をチェックしよう!