新幹線の座席を倒すときのマナーと注意点を分かりやすく解説

  • 2019年4月29日
  • 2022年9月14日
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新幹線のトリセツをご利用いただきありがとうございます。

今回は、新幹線の座席を倒すときのマナーと注意点についてのお話です。

新幹線の座席を倒すことについては、ホリエモンこと堀江貴文さん、お笑い芸人の小籔千豊さん、アンタッチャブルのザキヤマ(山崎弘也)さん、劇団ひとりさん、元AKB48の演歌歌手・岩佐美咲さんなど、たくさんの有名人の方がテレビ番組やツイッターで様々な意見を言われ、リクライニング問題として取り上げられることが多かったですね。

では、実際に新幹線の座席を倒すときはどうすれば良いか?

そこで、座席を倒すときの正しいマナー、そして注意点について分かりやすく解説していきたいと思います。

また、座席を倒すときのよくある質問にも回答していますので参考にしてください。

それでは、まずは新幹線の座席を倒すときの正しいマナーから見ていきましょう。

座席を倒すときの正しいマナー

座席を倒すときの正しいマナーは、大きく分けて次の2つです。

■正しいマナー

  • 一言声をかける
  • 座席をゆっくり倒す

上の2つを守れば、とりあえずマナーとしてはOKです。

それでは、順番に解説していきますね。

一言声をかける

座席を倒すときには、基本的に後ろの人に一言声をかけましょう。

なぜなら、後ろの座席の人が飲食物やノートパソコンなどをテーブルに乗せていたり、キャリーケースなどを置いていて足が挟まったりする場合があるからです。

また、座席を回転させて向かい合わせで使用する場合は、前列の座席とリクライニングがぶつかることがあります。

ですから、声をかけるのはもちろんのこと、倒しすぎないように角度に配慮することも必要です。
前列が空席であれば、回転させた座席をリクライニング全開にしても構いません。

しかし、後からその空席に座った人は、ほとんど座席を倒せなくなってしまいます。

この点には気を配って、リクライニングを半分程度起こすようにしましょう。

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座席をゆっくり倒す

座席はゆっくり倒すのが正しいマナーです。

後ろの乗客が背面のテーブルを使っている場合もあるからです。

ただし、普通車のリクライニング機構は油圧シリンダー方式なので、ロックを解除した状態で背もたれに体重をかけなければ倒れません。

力の入れ加減が難しいところです。

その点、グリーン車や、東北・北海道・上越・北陸新幹線の一部の列車に連結されているグランクラスの場合は電動式リクライニングなので、普通車のような配慮は要りません。

また、倒せる角度は普通車では最大20度程度ですが、グリーン車は25度から35度、グランクラスに至っては45度にもなります。

座席倒せる角度座席の前後間隔
普通車~20度98cm~104cm
グリーン車25度~35度116cm
グランクラス~45度130cm

ただし、座席の前後間隔は普通車が98cmから104cmなのに対し、グリーン車は116cm、グランクラスは130cmなので、座席を倒す抵抗感は小さくなっています

特にグランクラスの座席は、背面がバックシェルで覆われているため、後ろの乗客に何ら気兼ねすることなくリクライニングさせることができます。

続いて、座席を倒す時に、してはいけないマナー違反行為の例を見ていきましょう。

マナー違反行為は?

新幹線の座席を倒すときの、マナー違反行為には、次のようなものがあります。

こちらをご覧ください。

■マナー違反はこの2つ!

  • 勢いよく座席を倒す
  • 後ろの人が寝ているのに声をかける

トラブルのもとになるかもしれませんので、上の2つは絶対に行わないように気を付けましょう!

それでは、詳しく解説していきますね。

座席を勢いよく倒す

座席は勢いよく倒してはいけません。

こちらは、正しいマナーのところの座席をゆっくり倒すでお伝えしたように、普通車特有の問題ですが、油圧式リクライニングでは力加減を誤ると勢いが余った状態で倒れる場合があります。

そうすると、後ろの人が倒した座席で体をぶつけたり、テーブルに置いた飲み物や食べ物をこぼしてしまうかもしれません。

ですから、このように後ろの人に迷惑をかけないように細心の注意を払う必要があります。

もう一つが、後ろの人が寝ている場合です。

後ろの人が寝ているのに声をかける

後ろの人が寝ているのに、わざわざ起こして許可を求めるのはマナー違反です。

せっかく黙って倒せる状態なのですから、声をかける必要はありません。
忙しい人は、新幹線に乗っている時間を睡眠に充てている人も多いです。

気持ちよく寝ているのに、わざわざ起こされたら、すごく迷惑なはず。

他には、後ろの人が音楽を聴いている、パソコンで仕事をしているなどで熱中している場合は、わざわざ声をかけないでゆっくり倒すようにしましょう。

ただし、後ろの人が足を組んだ状態で寝ている場合などは、起こさざるを得ないこともあります。

その場合は、優しく声をかけると良いでしょう。

ここまで新幹線の座席を倒すマナーについて紹介してきました。
なかには、こんな人もいるかもしれませんね。

「正しいマナーは分かったけど、倒すのは気がひけるな…」

そういう場合は、次の倒したいけど気になる人向けの方法を参考にしてください。

倒すのに抵抗がある人におすすめの方法

新幹線の座席を倒したいけど、後ろの人が気になって倒すのに躊躇してしまう人には、次の方法がおすすめです。

  • 座る場所を工夫する
  • 後ろの人が座る前に倒しておく

ひとつずつ見ていきましょう。

座る座席を工夫する

座席を倒すのに後ろの人が気になるなら、座る座席を工夫するのが良いです。

自由席の場合は、空いていれば、後ろに座る人がいない一番後ろの席が最適です。
ただ、指定席の場合は、券売機では一番後ろの席を指定できないので、JR駅窓口で予約しましょう。

念のため、窓口の時刻表に掲載されている座席配置図を見ながら確認してください。

自由席の場合は、後ろに人がいない座席を選ぶこともできますが、指定席ではそこまで特定のしようがないので、後ろが空いていることを祈るしかありません。

後ろの人が座る前に倒しておく

もうひとつおすすめなのが、後ろの人が座る前に倒しておくことです。

これは自由席・指定席を問わず、一番後ろの席を確保できなかった場合に効果的な方法です。

ただし、前後2列に続けて空きがある場合にしか使えない手段でもありますね。

あなたが座席を倒すのに抵抗があるなら、今回紹介した2つの方法をおすすめします。
最後に、新幹線の座席を倒すときの、気になる疑問と回答を紹介していきますね。

新幹線の座席を倒す時の気になる疑問と回答

新幹線の座席を倒すときに、よくある質問と回答を見ていきましょう。

よくある質問はこちら。

  • 座席を倒すとテーブルも一緒に倒れるの?
  • 座席を倒して靴を脱ぐ行為はNG?
  • 座席を倒して怒られた場合の対処法は?

それでは、ひとつずつ回答していきますね。

座席を倒すとテーブルも一緒に倒れるの?

普通車では最前列を除き、前の座席の背面に折り畳み式のテーブルが仕込まれているので、リクライニングさせればテーブルも一緒に倒れます

グリーン車の場合は背面のテーブルに加えて、ひじ掛けに収納された小型のテーブルも備わっています。

ですから、普通車とグリーン車では、座席を倒すときは注意が必要になるのですね!

ただ、グランクラスは両側のひじ掛けから2枚のテーブルを引き出して合わせる構造になっているので、前後の座席を気にする必要は全くありません。

座席を倒して靴を脱ぐ行為はNG?

座席を倒した後、リラックスしたいと靴下を脱ぐのは完全にマナー違反です。

お笑いコンビNONSTYLEの石田明さん、お笑いタレントのキンタローさんがツイッターでつぶやいたことでも話題になりましたね。

その内容というのが、石田さんの後部座席の乗客が靴を脱いで、石田さんが座る座席の脇からその乗客が投げ出した足が見えている写真をアップしました。

「すげー不愉快。みんなマナーは守ろうね」と石田さんがツイート。

その後も、下記のように不快感をあらわに。

「常習犯かな。つらいわー」

「鳥肌たちまくったー」

「おれはこんな非常識な人とは1ミリも関わりたくないよ」

悪臭があったとは書かれていませんでしたが、不愉快になるくらいなので、結構匂いがあったと想像できますね。

そこに、お笑いタレントのキンタローさんが次のように反応。

「それ私もまさに2日前にくらいました めちゃくちゃ臭かったです 同じ靴下の色です」

「腹立ちますよねマナー悪すぎる。自分の事しか考えてない 私は車掌さんに言って席を変えました 臭くて耐えられず」

キンタローさんは、ハッキリと「臭くて耐えられず」と書いていて、席を変えたほどですから、よほどの悪臭だったのでしょう。

想像するだけでも不愉快になる行為ですよね…。

いくらお金を払っているとはいえ、新幹線の車内は公共の場ですから、靴を脱ぐ行為はマナー違反と考えて間違いないでしょう。

座席を倒して怒られた場合の対処法は?

正しいマナーで倒したうえで怒られた場合は、あなたに非はありません。

相手をこれ以上怒らせないように注意しながら、座席を倒すことは新幹線の利用をする当然の権利と伝えましょう

相手が納得しない場合は、 新幹線の普通車のシートは方向回転に支障をきたさないように、初期状態では背もたれがほとんど直角に近くなっていて、フルリクライニングさせないまでもある程度は倒さないときつい旅路になってしまうということを加えるのも良いです。

どうしても解決しない場合は、車掌さんに間に入ってもらいましょう。
空席があればそちらに案内してもらえる場合もあります。

一方で、あなたがマナー違反な行為を行って、後ろの人を怒らせた場合は、素直に謝りましょう

特に、勢いよく座席を倒したり、後ろで寝ている人を起こしてしまったら、悪いのはあなたの方ですから。
相手を怒らせるのを未然に防ぐために声をかけるのが第一です。

ですが、それを忘れてしまったり、逆に相手が声をかけられるのを迷惑がったりする場合もあるでしょう。

あなたに非がある場合は、素直に謝り、もう一度倒して良いか伝えましょう。
ほとんどの場合は、誤れば許してくれるはずです。

それでも、相手が怒ったままなら、自由席の場合は席を移動しましょう。

指定席なら、車掌さんを呼んで、他に空いている席があれば移動できるか聞いてみてください。

まとめ

ここまで、新幹線の座席を倒すときの正しいマナー、マナー違反な行為、座席を倒すのが気になる人向けのおすすめな方法などを紹介してきました。

今回紹介した正しいマナーを守れば、基本的にトラブルになるようなことは少ないはずです。

反対に、マナー違反行為をすると、トラブルになる可能性が高くなると覚えておいてください。

新幹線の普通車のリクライニング機構は油圧式なので、手動でなければ倒せません。
ですから、折り返し作業の時間が短い東京駅では無理です。

ただ、他の始発駅の場合は、全ての座席を初めから倒しておくというのは効果的と言えるでしょう。

JR各社のホームページの「ご意見欄」に、要望を送ってみるのも良いかもしれません。

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